第63回 桜花賞 2003年
2003年の桜花賞で1番人気に支持されたのはアドマイヤグルーヴ。2000年のセレクトセールで2億4150万円の値がついた馬である。母は1996年のオークス、1997年の天皇賞(秋)を制したエアグルーヴ。この桜花賞へのステップとしては異例といえる、牡馬相手の若葉ステークスを勝って挑んできた。2番人気はスティルインラブ。新馬戦、紅梅ステークスを勝ってチューリップ賞は2着。まだ底は見せていない。3番人気はヤマカツリリー。前走でフィリーズレビューを勝っている。前年2002年の阪神ジュベナイルフィリーズは2着だった。
スタート直後に場内から悲鳴が上がった。アドマイヤグルーヴが出遅れたのだ。その為に最後方からの競馬を余儀無くされた。一方、スティルインラブは好位からのレース運び。4コーナーで3番手に上がり、直線に入って先頭に。内からシーイズトウショウ、外からアドマイヤグルーヴが襲いかかったが、最後まで前を譲ることはなかった。先頭で桜花賞のゴールを駆け抜けたのはスティルインラブ。鞍上の幸英明はこれが初めてのG1勝利だった。
この年スティルインラブはオークス、秋華賞も勝って史上2頭目の牝馬クラシック3冠馬となった。しかしこの桜花賞でも、オークスでも、秋華賞でも単勝2番人気だったのである。いずれのレースでも1番人気だったのはアドマイヤグルーヴ。ファンは皆、この良血馬の勝利に期待していた。そんな状況下で制した「牝馬クラシック3冠」というのは、逆に価値のあるものかもしれない。初めてアドマイヤグルーヴよりも人気の面で上回り、1番人気となったのは、3冠馬となって挑んだエリザベス女王杯。このレースで逆にアドマイヤグルーヴに先着を許したあたりも面白いところである。