• 桜花賞 1999年

第59回 桜花賞 1999年

桜花賞の度に「今年こそは」と期待がかかる岡部幸雄。1999年の桜花賞ではスティンガーで単勝1番人気に支持された。前年1998年の阪神3歳牝馬Sを制して、この世代の牝馬の中で一度はトップに立った馬である。2番人気は武豊騎乗のフサイチエアデール。2走前には牡馬相手のシンザン記念で勝利し、前走の4歳牝馬特別も快勝している。3番人気にはチューリップ賞2着のゴッドインチーフが支持された。

スタート直後、スティンガーが出遅れて場内は騒然となった。ゴッドインチーフもスタートがあまり良くなく後方からのレースに。エイシンルーデンスがハナに立ち、トゥザヴィクトリーが2番手に。フサイチエアデールは中団からの競馬となった。

直線でトゥザヴィクトリーがエイシンルーデンスを交わして先頭に立ち、粘り込みを図る。そのトゥザヴィクトリーに外から襲いかかったのはフサイチエアデール、そして更に外から強烈な末脚で追い込んでくる馬がいた。その馬の名はプリモディーネ。単勝では4番人気の支持を集めていた馬だった。外からフサイチエアデール、トゥザヴィクトリーをまとめて交わし、1馬身1/2差をつけて先頭でゴール板を駆け抜けた。ゴッドインチーフは4着。スティンガーは12着。2頭とも流れに乗ることが出来ないまま、レースを終えてしまった。

優勝したプリモディーネの鞍上は福永祐一。1996年のデビュー当初から「天才騎手」と呼ばれた福永洋一氏の息子として注目を集めていた福永祐一がようやく手にしたG1タイトルだった。若いファンはもちろん、古くからのファンの中にもこの瞬間が訪れることを待ち続けていた人は多かったに違いない。この日、阪神競馬場ではひとつの大きな感動が場内を包み込んでいたように思えた。

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