第52回 桜花賞 1992年
1992年の桜花賞で単勝1番人気に支持されたのはニシノフラワー。前年の1991年は新馬戦、札幌3歳ステークス、デイリー杯3歳ステークス、阪神3歳牝馬ステークスと4戦4勝の活躍で頂点に。1992年の牝馬クラシック戦線はこの馬で間違いないだろうという声が早くから聞こえていた。しかし前走のチューリップ賞で生まれて初めての敗戦を経験することになる。好スタートを切るも中団まで下げ、直線では脚を余す形での2着だった。この敗戦を機に鞍上は佐藤正雄から河内洋に変更となった。
2番人気はサンエイサンキュー。1991年の阪神3歳牝馬ステークスではニシノフラワーの2着に敗れていた。サンエイサンキューはクイーンカップを優勝した後、牡馬相手の弥生賞に出走して6着。しかし牝馬同士なら差はないという評価からの2番人気ということか。3番人気はトライアルレースの4歳牝馬特別を勝ったディスコホール。名手岡部幸雄もこの桜花賞のタイトルには縁がない。トライアルを制した勢いで、悲願の桜花賞制覇なるか?注目が集まった。
レースはウィーンコンサートの逃げでスタート。ニシノフラワーはそのウィーンコンサートをマーク出来る3~4番手のポジションからの競馬となった。サンエイサンキューとディスコホールは中団のぴじションからの競馬。しかし内枠を引いてしまったディスコホールは次第にポジションを下げていく。
一方、快調にレースの流れに乗ったニシノフラワーは4コーナーで2番手まで進出。直線で先頭に立つとそのまま馬群を突き放してリードを広げた。脚を余して敗れたチューリップ賞とは対照的なレースぶりで、2着以下に3馬身1/2差をつけて余裕のゴール。単勝2.3倍の支持に応えて見せた。
しかしその3馬身1/2差で2着に入ったのはサンエイサンキューでも、ディスコホールでもなかった。チューリップ賞でニシノフラワーが敗れたアドラーブルだったのだ。チューリップ賞勝ちをフロック視され、単勝オッズは14.7倍の6番人気と注目されなかったアドラーブルだったが、この2着でファンはその評価を改めざるを得ない事態に陥る。そして次走のオークスを優勝したのはそのアドラーブルの方だった。チューリップ賞での佐藤正雄の騎乗ミスという評価は果たして正しかったのか?実はアドラーブルが強かったのかもしれない。