第67回 桜花賞 2007年
前年2006年に阪神競馬場はコース改修が行われた。「おむすび型」などと呼ばれたコースはきれいな楕円に改められ、新設された外回りコースの直線は約470メートルと、京都競馬場よりも長くなった。2007年の桜花賞はその新しい阪神・外回りコースで行われる初めての桜花賞となった。
単勝1番人気はウオッカだった。2006年の阪神ジュベナイルフィリーズ優勝馬である。新しいコースはその当時に既に経験している。当時2着だったアストンマーチャンが2番人気。フィリーズレビューを勝っての参戦だった。3番人気はダイワスカーレット。シンザン記念、チューリップ賞と続けて2着に入っている。
レースはこの新コースが各ジョッキーに与える心理的な影響を感じさせるものとなった。かつては「魔の桜花賞ペース」などと呼ばれるハイペースで、逃げ・先行馬が総崩れになることも多かったのだが、直線が長いということで前半は極力抑え目に行きたいということなのだろうか?なかなかペースが上がらない。前半3ハロン35秒7、1000メートル通過59秒8という、マイル戦とは思えない超スローペースとなった。
スローペースとなれば楽になるのは前でレースを進めた馬。3番手の位置でレースを進めたダイワスカーレットが直線半ばで先頭に立つ。追いかけてきたのは道中では中団にいたウオッカだった。しかしその差はなかなか詰まらない。前半戦を楽なペースで走ることが出来たダイワスカーレットはまだまだ余力があった。ウオッカに1馬身1/2差をつけて、あっさりとゴール板を駆け抜けた。
勝ったダイワスカーレットの母スカーレットブーケは、数多くの活躍馬を出してきた。2004年の皐月賞、2006年の天皇賞(秋)、マイルチャンピオンシップ、2007年の安田記念、マイルチャンピオンシップを優勝したダイワメジャーもその1頭。偉大な母がまた1頭、ターフにスターホースを送り出した瞬間をファンは目撃したのだった。