• 桜花賞 競馬予想

第70回 桜花賞 2010年

2010年の桜花賞で単勝1番人気に支持されたのは、2009年の阪神ジュベナイルフィリーズを制して2歳牝馬チャンピオンとなったアパパネ。前走のチューリップ賞で2着とよもやの敗戦。しかし、当時は道悪だったのと、一度叩かれた上積みがあるに違いない。そんなファンの期待が集まった。2番人気はクイーンカップを制したアプリコットフィズ。ここまで3戦2勝2着1回と全く底を見せていない。3番人気はフラワーカップ勝ちのオウケンサクラ。この時期に桜花賞よりも距離が長い1800メートルを経験している強みを活かすことが出来るか、どうか。

レースはオウケンサクラがハナを切る形に。競りかける馬もなく、オウケンサクラはマイペースでの逃げとなった。直線に入っても内ラチ沿いを粘り込むオウケンサクラを後続の馬はなかなか交わすことが出来ない。誰かこのオウケンサクラを捕まえることは出来ないのか。ようやく迫ってきたのはアパパネだった。道中、4~5番手の位置で競馬を進めたアパパネは直線で馬群の外に馬を出して、一気に追い込みをかける。オウケンサクラも食い下がったが、アパパネはゴールの直前でオウケンサクラを交わして1/2馬身差先着。前年の2歳牝馬チャンピオンによる桜花賞制覇となった。

このアパパネの勝利は後に大きな意味を持つことになる。続くオークスではサンテミリオンと1着同着の形で優勝。そして秋には秋華賞を勝って牝馬クラシック3冠を達成したのである。牝馬クラシック3冠を達成した馬は史上3頭目。アパパネは歴史的な存在となった。この桜花賞は「牝馬クラシック3冠」の第1関門。桜花賞を勝たなければ「3冠」はあり得ない。アパパネによる伝説の全てはこのレースから始まったのだ。

第69回 桜花賞 2009年

2009年の桜花賞で単勝1番人気に支持されたのはブエナビスタ。前年2008年の阪神ジュベナイルフィリーズを制した2歳牝馬チャンピオンである。2番人気は新馬戦、エルフィンSを連勝し、まだ底を見せていないレッドディザイア。3番人気は2008年の阪神ジュベナイルフィリーズ、年が明けて2009年のクイーンカップで2着に入ったダノンベルベールだった。

阪神競馬場の外回りコースの直線は長い。約470メートルある。ブエナビスタはこの直線を目一杯活かす競馬をした。道中は後方から2番手を進む。前とはかなり差がある位置だが、ブエナビスタに動じる気配は全くなかった。そして直線に入ると馬群の外から一気の末脚で突き抜ける。その末脚は他の馬たちとは次元が違っていた。最後は先に抜け出したレッドディザイアとの叩き合いになったが、勢いは完全にブエナビスタの方が上だった。レッドディザイアに1/2馬身差先着する形でブエナビスタが優勝した。

1着ブエナビスタ。2着レッドディザイア。この2頭は後のレースでも大活躍を見せる。ブエナビスタは次走のオークスの他、2010年のヴィクトリアマイル、天皇賞(秋)で優勝。また2010年にはドバイシーマクラシックに出走して2着に入った。一方のレッドディザイアはこの2009年秋には秋華賞を制し、翌2010年にはドバイのアル・マクトゥームチャレンジラウンド3を優勝。この2009年の桜花賞1、2着馬は後に国内外で大活躍を見せた馬だったのだ。後になって、当時の出走馬たちが大活躍を見せ、そのレースがハイレベルであったことがわかるケースはよくあるが、この2009年の桜花賞も間違いなくハイレベルだったと言っていいのではないだろうか。

第68回 桜花賞 2008年

2008年の桜花賞で単勝1番人気に支持されたのはトールポピー。前年2007年の阪神ジュベナイルフィリーズを制した2歳牝馬チャンピオンだった。前走のチューリップ賞は2着。休養明け初戦としては上々の結果と言えるかもしれない。2番人気はリトルアマポーラ。クイーンカップを制しての参戦だった。3番人気はチューリップ賞3着のオディール。2007年の阪神ジュベナイルフィリーズは4着だった。

しかしこの単勝オッズだが、トールポピーとリトルアマポーラが並んで3.8倍。そしてオディールが4.8倍とファンの信頼を集めているとは言えないオッズだった。そしてそのオッズが示すとおり、レースは大波乱となる。

デヴェロッペ、エイムアットビップ、エアパスカル、ルルパンブルーといった馬たちが先行して始まったこのレース。最後の直線では内外大きく広がっての叩き合いとなった。その叩き合いから抜け出したのは外から伸びたレジネッタだった。単勝12番人気43.4倍の人気薄。そして2着には15番人気のエフティマイア。3着には5番人気のソーマジックで3連単は7,002,920円の高配当となった。

人気どころのトールポピー、リトルアマポーラはレジネッタの更に外からの追い込み。伸びてきてはいるのだが、コースロスがあった上に仕掛けが遅すぎた。リトルアマポーラは5着、トールポピーは8着。中団でレースを進めたオディールは直線で全く伸びずに12着に敗れた。

勝ったレジネッタの鞍上小牧太はこれがG1初制覇。かつては園田・姫路競馬のトップジョッキーだった小牧太も、2004年にJRAに移籍して以降、なかなか大きなタイトルに手が届かずに苦戦していた。そんな苦労が報われた瞬間だったに違いない。ゴールの瞬間の大きなガッツポーズが印象的だった。

第67回 桜花賞 2007年

前年2006年に阪神競馬場はコース改修が行われた。「おむすび型」などと呼ばれたコースはきれいな楕円に改められ、新設された外回りコースの直線は約470メートルと、京都競馬場よりも長くなった。2007年の桜花賞はその新しい阪神・外回りコースで行われる初めての桜花賞となった。

単勝1番人気はウオッカだった。2006年の阪神ジュベナイルフィリーズ優勝馬である。新しいコースはその当時に既に経験している。当時2着だったアストンマーチャンが2番人気。フィリーズレビューを勝っての参戦だった。3番人気はダイワスカーレット。シンザン記念、チューリップ賞と続けて2着に入っている。

レースはこの新コースが各ジョッキーに与える心理的な影響を感じさせるものとなった。かつては「魔の桜花賞ペース」などと呼ばれるハイペースで、逃げ・先行馬が総崩れになることも多かったのだが、直線が長いということで前半は極力抑え目に行きたいということなのだろうか?なかなかペースが上がらない。前半3ハロン35秒7、1000メートル通過59秒8という、マイル戦とは思えない超スローペースとなった。

スローペースとなれば楽になるのは前でレースを進めた馬。3番手の位置でレースを進めたダイワスカーレットが直線半ばで先頭に立つ。追いかけてきたのは道中では中団にいたウオッカだった。しかしその差はなかなか詰まらない。前半戦を楽なペースで走ることが出来たダイワスカーレットはまだまだ余力があった。ウオッカに1馬身1/2差をつけて、あっさりとゴール板を駆け抜けた。

勝ったダイワスカーレットの母スカーレットブーケは、数多くの活躍馬を出してきた。2004年の皐月賞、2006年の天皇賞(秋)、マイルチャンピオンシップ、2007年の安田記念、マイルチャンピオンシップを優勝したダイワメジャーもその1頭。偉大な母がまた1頭、ターフにスターホースを送り出した瞬間をファンは目撃したのだった。

第66回 桜花賞 2006年

2006年の桜花賞で単勝1番人気に支持されたのはアドマイヤキッス。前走でトライアルレースのチューリップ賞を勝っている。2番人気はフサイチパンドラ。フラワーカップ2着馬である。前年2005年の阪神ジュベナイルフィリーズは3着だった。その阪神ジュベナイルフィリーズを制したテイエムプリキュアが3番人気。前走のチューリップ賞は4着だった。

レースは内枠のアサヒライジングがハナを切って引っ張る形になった。直線に入ってもアサヒライジングの勢いはなかなか衰えない。このまま粘り込んでしまうのか?ようやく外から追い込んできたのはコイウタ、そして人気のアドマイヤキッス。やはりアドマイヤキッスが勝つのか。しかしその外から更にもう1頭追い込んでくる。

そのもう1頭は関東馬キストゥヘヴンだった。上がり3ハロンはメンバー中最速の34秒9。鋭い末脚でアサヒライジングはもちろん、アドマイヤキッス、コイウタをもまとめて交わして先頭でゴール板に飛び込んだ。

キストゥヘヴンは未勝利戦、フラワーカップを連勝の形で挑んだ桜花賞だった。しかし単勝6番人気13.0倍という低評価。これには大きな理由があった。この日の馬体重は418キロ。競走馬としては非常に小柄な馬だったのだ。しかも関東馬だけに、阪神への輸送という課題も残る。過去の桜花賞でも輸送が原因となって力が出せずにいた関東馬が何頭もいただけに、小柄なキストゥヘヴンに関西への輸送が大丈夫なのか、懸念する声も上がっていたのを記憶している。

しかしこの418キロという馬体重は前走のフラワーカップと全く同じだった。輸送で馬体を減らすことなく、G1・桜花賞に挑むことが出来たのだ。そして3連勝の形でG1馬に。小柄な牝馬が大きく見えた瞬間だった。

第65回 桜花賞 2005年

2005年の桜花賞で単勝1番人気となったのはシーザリオ。フラワーカップの勝ち馬だった。2番人気はラインクラフト。前走のフィリーズレビューを制している。前年2004年の阪神ジュベナイルフィリーズは3着だった。3番人気は武豊騎乗のエアメサイア。フィリーズレビューで3着に入っている。

コース改修以前の阪神・芝1600メートルのコースはある特徴があった。スタートして100メートルほどですぐに2コーナー、右へのカーブがやってくる。この為、外枠を引いてしまった馬には大きな不利となってしまう。かつて桜花賞と言えば、枠順が決まる前に馬券を買う馬を決めてはいけないレースだった。人気馬が外枠を引いてしまった場合、その瞬間にその馬は「危険な人気馬」となる。

2番人気のラインクラフトが引いた枠は8枠17番。まさに外枠だった。この枠から前の馬を射程圏に入れる位置でレースを進めるのは難しい。人気をシーザリオに譲ったのもこの枠が原因だったのかもしれない。しかしラインクラフトの鞍上・福永祐一は、この外枠による不利を全く感じさせないレース運びを見せる。

ラインクラフトは好スタートを決めて3~4番手のポジションを確保。いつでも前の馬を捕まえることが出来る位置で競馬を進めたのである。このポジションが取れれば怖いものは何もない。直線で前を行くモンローブロンド、テイエムチュラサン、デアリングハートを外から交わすと、追い込んできたシーザリオも抑えて先頭でゴール板を駆け抜けたのだ。

この2005年の春シーズンは福永祐一の騎乗ぶりが冴えていた年だった。このラインクラフトでは次走のNHKマイルカップも優勝。更にオークスではシーザリオで制し、そのシーザリオとともにアメリカへ遠征。アメリカンオークスを優勝するという快挙も成し遂げた。冴え渡る騎乗ぶりだからこそ出来た、桜花賞での外枠克服ではなかったか。その勢いはとても印象に残っている。

第64回 桜花賞 2004年

2004年の桜花賞で1番人気に支持されたのはダンスインザムードだった。新馬戦、500万特別、フラワーカップと3連勝。1996年の菊花賞馬ダンスインザダークの全妹という良血でもある。管理する藤沢和雄調教師もこの馬にかけていたのだろう。前走のフラワーカップから武豊を鞍上に起用していた。2番人気はチューリップ賞勝ちのスイープトウショウ、3番人気はフィリーズレビューを勝ったムーヴオブサンデーだった。

レースはヤマニンアルシオンの逃げでスタート。ムーヴオブサンデー、ホシノピアスなどが続く。その中で人気のダンスインザムードは全く危なげないレース運びを見せた。道中は6番手のポジションで前に行く馬を射程圏に捕え、4コーナーの手前でスパートして2番手まで浮上。直線で先頭に立つとそのまま後続をどんどん引き離した。上がり3ハロン34秒2はメンバー中最速のものであった。ゴールした時、追い込んできたアズマサンダースの着差は2馬身。しかしその2馬身以上の力の差があったように感じられた。

ダンスインザムードはその後も良血馬ぶりを発揮し続けた。7月にはアメリカに遠征し、アメリカンオークスで2着。秋には古馬相手に天皇賞(秋)、マイルチャンピオンシップで連続して2着。2006年には第1回ヴィクトリアマイルを優勝し、その後は再びアメリカに遠征してキャッシュコールマイルを制するなど、活躍した。

一方、鞍上の武豊は1989年シャダイカグラ、1993年ベガ、1994年オグリローマンに続いて5回目の桜花賞優勝。このレースでは抜群の強さを見せている。兄ダンスインザダークの菊花賞制覇時に手綱を取っていたのも武豊。競馬界の第一人者であることを再認識させられたレースでもあった。

第63回 桜花賞 2003年

2003年の桜花賞で1番人気に支持されたのはアドマイヤグルーヴ。2000年のセレクトセールで2億4150万円の値がついた馬である。母は1996年のオークス、1997年の天皇賞(秋)を制したエアグルーヴ。この桜花賞へのステップとしては異例といえる、牡馬相手の若葉ステークスを勝って挑んできた。2番人気はスティルインラブ。新馬戦、紅梅ステークスを勝ってチューリップ賞は2着。まだ底は見せていない。3番人気はヤマカツリリー。前走でフィリーズレビューを勝っている。前年2002年の阪神ジュベナイルフィリーズは2着だった。

スタート直後に場内から悲鳴が上がった。アドマイヤグルーヴが出遅れたのだ。その為に最後方からの競馬を余儀無くされた。一方、スティルインラブは好位からのレース運び。4コーナーで3番手に上がり、直線に入って先頭に。内からシーイズトウショウ、外からアドマイヤグルーヴが襲いかかったが、最後まで前を譲ることはなかった。先頭で桜花賞のゴールを駆け抜けたのはスティルインラブ。鞍上の幸英明はこれが初めてのG1勝利だった。

この年スティルインラブはオークス、秋華賞も勝って史上2頭目の牝馬クラシック3冠馬となった。しかしこの桜花賞でも、オークスでも、秋華賞でも単勝2番人気だったのである。いずれのレースでも1番人気だったのはアドマイヤグルーヴ。ファンは皆、この良血馬の勝利に期待していた。そんな状況下で制した「牝馬クラシック3冠」というのは、逆に価値のあるものかもしれない。初めてアドマイヤグルーヴよりも人気の面で上回り、1番人気となったのは、3冠馬となって挑んだエリザベス女王杯。このレースで逆にアドマイヤグルーヴに先着を許したあたりも面白いところである。

第62回 桜花賞 2002年

2002年の桜花賞単勝1番人気はシャイニンルビー。前走でクイーンカップを制している。2番人気はオースミコスモ。前走のチューリップ賞は2着。前年2001年の阪神ジュベナイルフィリーズでは3着に入っていた。3番人気はサクセスビューティ。前走のフィリーズレビューを勝っての参戦だった。

レースはサクセスビューティがハナに立ち、ヘルスウォールは2番手から。その直後にアローキャリーが続く。オースミコスモはその直後、シャイニンルビーは中団からのレースとなった。

直線に入って、アローキャリーがサクセスビューティ、ヘルスウォールを交わして先頭に。人気のシャイニンルビー、オースミコスモもその差を詰めて上がっていく。しかし先頭に立ったアローキャリーが粘りを見せる。後続の追撃を振り切って先頭でゴールを駆け抜けた。2着に入ったブルーリッジリバーとの差は1馬身1/4。シャイニンルビーは3着、オースミコスモは11着、サクセスビューティは16着にそれぞれ敗れた。

勝ったアローキャリーは道営・ホッカイドウ競馬の出身。道営時代の2001年ににJRA・札幌の2歳500万下を勝つなど、早くから芝コースへの適性の高さは認められていた。JRAに移籍後はその2001年の阪神ジュベナイルフィリーズで2着。この時もハナを切って、最後まで粘り込んでの2着だった。自らのペースで先行した時には実に図太い粘りを見せるのが特徴の馬である。その特徴をフルに発揮しての桜花賞制覇となった。

鞍上の池添謙一はアローキャリーの上で何度もガッツポーズを見せる。池添にとってもこれが嬉しいG1初制覇。涙を流しながらインタビューに答える姿が忘れられない。単勝13番人気の人気薄の馬を勝利に導いたことも含めて、記憶に残る桜花賞となったことだろう。

第61回 桜花賞 2001年

2001年の桜花賞で単勝1番人気に支持されたのはテイエムオーシャン。1.3倍という圧倒的な支持を集めた。前年の2000年は札幌3歳ステークスで牡馬を相手に3着に入り、阪神3歳牝馬Sを優勝。前走のチューリップ賞も2着ポイントフラッグに4馬身差をつけている。2番人気はダイワルージュ。2000年の阪神3歳牝馬S2着馬でアネモネSを優勝。関東期待の星だった。3番人気はハッピーパス。クイーンカップ、フィリーズレビューで続けて2着。岡部幸雄にとっては悲願である桜花賞のタイトルはこの馬に託された。

スタート前、ダイワルージュがなかなかゲートに入ろうとせず、係員を手こずらせる。これがこの時期の牝馬を関東から輸送する難しさなのか。何とかゲートに入ったものの、スタートでは出遅れて、いつもと違い、後方からのレースを余儀なくされた。

一方、テイエムオーシャンはこの日もスタートを決めて、逃げるタシロスプリングの直後2番手からの競馬。一瞬、引っかかるような素振りを見せたが、全く心配はいらなかった。直線でタシロスプリングを交わして先頭に立つと後続との差を広げていく。大混戦となった2着以下を尻目に3馬身差をつけて先頭でゴール。その勝ちっぷりは着差以上に楽なもののように思えた。ダイワルージュ、ハッピーパスはその混戦となった2着争いの中にいた。ダイワルージュは3着、ハッピーパスは4着という結果だった。

かつては1986年の阪神3歳Sを制したゴールドシチーの手綱を取っていた本田優。その本田が久しぶりにG1戦線で主役を張れる馬とコンビを組んだ。その馬がテイエムオーシャンだったのである。次走のオークスでは3着に敗れたが、秋には秋華賞を制して3つ目のG1タイトルを獲得。翌2002年には牡馬を相手に札幌記念を優勝するなど、このコンビは新馬戦から引退レースまで変わることなく、活躍を続けたのである。

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桜花賞の競馬予想 今年もズバリ当てます!

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